ショップフロア(製造現場)における三次元測定機の精度

三次元測定機(CMM)の精度は稼働する周囲の熱環境に左右されます。

三次元測定機(CMM)の精度は稼働する周囲の熱環境に左右されます。温度の変化はスケール、機械構造、測定加工品の膨張や収縮、場合によっては、非直線の歪みの原因となります。

いろいろな方法で補正されますが、温度に起因する変化は特に、温度管理が困難なショップフロアでは重大な測定不安定性につながることがあります。温度管理が行き届いた計測測定室から、寸法検査の現場への移動がますます増える昨今、いかに温度がCMM精度に影響を与えるかを理解することは、以前にも増して重要です。
 
伝統的にCMMの精度の熱依存状態は、約20°C(68°F)を中心にした広範囲の温度域を使用して特定されました。例えばあるメーカーは、仮説の寸法計測用、最大許容エラーMPEEを、ISO 10360-2をISO10360-2に準じて、気温域18-22°C (64-72°F)にて特定するかも知れません。
 
MPEE = 3.0 + 3.0 * L / 1000
 
MPEE はミクロン単位、Lはミリメーター単位での測定長さです。

研究室の環境にある一台の機械のCMM精度の温度依存を特定するのは(CMMメーカーと顧客の両方にとって)ロジカルな方法ではあるものの、長期間も短期間もある計測で、温度管理されていない環境で設置や使用となると、この論理は成立しません。

単一の温度域(広い狭いに関係なく)仕様はCMMメーカーにとって都合のいいことですが、顧客に残されるのは、メーカーの保守的で温度による機械精度の変化の、過度に詳細でもない推定です。結局ショップフロア機を購入する主な理由は、どうみても環境温度がCMMの測定精度に影響する場所に設置するためです。

段階的仕様


通常CMM メーカーは、複数の温度域で、精度と特定することでこの問題の対処を試みています。再度、仮定のCMMを下記に特定した精度で考査します。
 
MPEE = 3.0 + 3.0 * L / 1000 (18-22°C)
MPEE = 3.3 + 4.2 * L / 1000 (16-26°C)
MPEE = 3.5 + 5.0 * L / 1000 (15-30°C)
 
500 mmの測定長Lで、環境温度の階段機能として図で表されています。
 
chart 1
継続熱の仕様
温度変化に伴う測定フレームの拡張や、収縮、ねじれに絡む物理を考えるに、直観的にこの種の段階的機能は不正確であることを知っています。温度が限界値を超えると起こる、即座の精度劣化で、測定構造は普通、温度の段階機能として精度の変化を表示しません。あるいは、仮に存在したとしても、我々はおそらくそのような測定をしないはずです。

変動しつづける環境温度下でのCMM精度のより細かな説明は、十分な温度管理に欠ける環境では、明らかに必要です。もっと物理的に現実的な代替手法は、環境温度の継続的な機能としての精度仕様です。そして、測定や品質のエンジニアの実用的見地からは、大いに役立つものです。

ポイントを図示するために、実際のCMMをみてみましょう。4.5.4 SF ショップフロア CMMの精度表を考察します。
 
再度、500mmの測定長とMPEEを周辺温度の機能として考査しましょう。今回はより具体的で、直感的な結果と、計測ユーザーにもっと有益なものを見つけます。

性能が一連の広域温度で特定されていた以前の仮定の例を同じグラフ上に表示した場合、利便性はより実証されます。chart 2

変動する温度でCMM精度のより正確な実態をユーザーに提供する他、継続的仕様は機械の精度仕様を測定する簡潔で洗練された方法であり、測定結果の自動レポートへの組み込みには、特に適しています。

時間経過に伴う温度変動
連続の有無に関わらず、拡張温度域の付いた場合のもう一つの考察要因は、メーカーが特定する時間経過時の許容温度域です。通常は、一時間と24時間以内の変化として表されます。この仕様がユーザーに伝えるものは、特定の精度性能を維持するために、一定時間内にどれだけの温度変動が許されるのかというものです。一定時間内での許容変化が大きいほど、ショップの温度変更に優れた対応ができることを意味します。

CMMのショップフロア配置の実用アドバイス
ショップフロアにCMMを投入する場合、実行する測定課題の診断と不確実性の度合いを計算することが大事です。次に、 ショップ内で起こる全温度域での連続熱仕様を使い、一日当たりまたは、時間当たりの温度域を超えないことを確認のうえ機械の精度を計算してください。これにより、一日の各時間帯の予想精度が判ります。 機械精度が常時、不確実性の度合いに対し納得できる場合は一日中機械を使用できます。仮にそうではない場合、代案を検討せねばなりません。例えば一日の一定時間のみの使用、現場が一番暑い日は、緩い公差で部品を加工するなどです。
 
ショップフロアで連続熱仕様付のCMMの使用により、CMMのユーザーは制限のない環境での機械の予想性能を、さらに完全に把握ができるようになります。これにより、より優れた意思決定と測定結果により確信が持てます。

ショップフロア

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